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2026年8月23日の未明、茨城県南部を震源とするマグニチュード5.9の地震があり、茨城・埼玉・千葉・東京で最大震度5弱を観測しました。深夜2時、寝ている子どもを抱えて身構えた家庭も多かったはずです。9月1日の防災の日を前に、あらためて防災リュックを見直そうという方に向けて、この記事では「子どもがいる家庭」に絞った中身リストをまとめます。
大人だけの防災リュックと、子ども連れの防災リュックは中身が違います。違うのは量ではなく、優先順位です。
結論:子ども連れは「大人用リュック+子ども専用ポーチ」で分ける
全部を1つの大きなリュックに詰めると、いざというときに中で探し物をすることになります。おすすめは、大人用のリュックとは別に、子ども1人につき1つの小さなポーチを用意して、そのポーチだけを子どもの分として管理する方法です。
- 子ども用ポーチには、その子にしか使えないもの(薬・おむつ・お気に入り)だけを入れる
- 水・食料・明かりなど家族共通のものは大人用リュックにまとめる
- ポーチには名前・生年月日・アレルギー・緊急連絡先を書いたカードを必ず入れる
この分け方にすると、避難先で親と子が離れる状況になっても、ポーチごと渡せば最低限が伝わります。保育園や学校に預けている時間帯に被災する可能性を考えると、これはかなり大きな差になります。
全年齢共通で入れておく基本装備
水と食べもの(最優先)
1人1日3リットルが基本の目安です。ただしリュックに3日分(9リットル)を入れるのは現実的ではないので、リュックには1日分程度、残りは家に備蓄する、という二段構えにします。子ども向けには、水なしでそのまま食べられて、においが強くないものが向いています。
- 長期保存水(500mlペットボトルが分けやすい)
- ようかん・ビスケットなど、常温でそのまま食べられる甘いもの
- 水でもどせるアルファ米(お湯が使えない前提で選ぶ)
- 使い慣れた粉ミルク・液体ミルク(乳児がいる場合)
明かり
停電の夜に子どもが一番こわがるのは暗さです。懐中電灯を1本持つより、小さなLEDランタンを複数持つほうが役に立ちます。手持ちのライトだと片手がふさがり、子どもと手をつなげません。
- LEDランタン(両手が空く、部屋全体が明るくなる)
- ヘッドライト(大人用。移動や作業に必須)
- 子どもに1つずつ持たせる小さなライト(自分の手元が見えると落ち着きます)
情報と電源
スマホは情報源であると同時に、家族との連絡手段です。ただし停電と回線混雑が重なるとあてになりません。電池式のラジオを1つ持っておくと、状況が分からない不安をかなり減らせます。
- モバイルバッテリー(10000mAh前後。スマホ2〜3回分)
- 充電ケーブル(自宅のものとは別に、リュック専用で1本)
- 手回し/乾電池式ラジオ
- 予備の乾電池(ランタン・ラジオと規格をそろえておく)
衛生用品
断水したときに一番先に困るのがトイレです。上下水道が止まると自宅のトイレは流せません。携帯トイレは大人の分だけでなく、子どもの回数が多いことを見込んで多めに用意します。
- 携帯トイレ(1人1日5回×3日分が目安)
- ウェットティッシュ(体拭き用の大判があると便利)
- ゴミ袋・ビニール袋(防臭タイプ。使い道が非常に広い)
- 歯みがきシート
- 常備薬・処方薬の予備
保温と体を守るもの
地震は季節を選びません。9月に地震が起きても、避難所の夜は思ったより冷えます。アルミの保温シートは軽くてかさばらないので、人数分入れておいて損はありません。
- アルミ保温シート(人数分)
- 軍手・子ども用の手袋
- ホイッスル(がれきの下で声が出せないときのため)
- マスク(粉じん対策。子どもサイズも)
- 厚手の上履きやスリッパ(割れたガラス対策)
年齢によって足すものが変わる
0〜1歳半
この時期はミルクとおむつが命綱です。支援物資が届くまでの数日、いつものものが手に入らないと本当に困ります。液体ミルクは、お湯も水も要らず、そのまま飲ませられる点で防災向きです。
- 液体ミルク+使い捨て哺乳瓶(または紙コップ授乳の練習)
- おむつ(3日分+α)とおしりふき
- 抱っこひも(避難時にベビーカーは使えないと考えておく)
- 母子健康手帳のコピー
1歳半〜3歳
動き回るけれど言葉での説明が通じにくい年齢です。ここで効くのは「気をそらせるもの」。避難所で泣き続けると、親のほうが先に消耗します。
- そのまま食べられるおやつ(普段から食べ慣れているもの)
- 小さなおもちゃ・シール帳(音が出ないもの)
- 着替え1セット
- 使い慣れたタオルやぬいぐるみ
3〜6歳
自分の名前が言える年齢になったら、迷子対策を防災リュックに組み込みます。名前と連絡先を書いたカードを、本人が肌身離さず持てる形にしておきます。
- 名前・緊急連絡先カード(首から下げるか靴に貼る)
- 小さめのリュックを本人に持たせる(中身は軽いものだけ)
- 塗り絵とクレヨンなど、静かに時間をつぶせるもの
- レインコート(雨よけ兼、防寒兼、目印になる明るい色)
小学生
小学生になると、被災するのが在宅時とは限りません。学校にいる時間、登下校の途中、習い事の帰り。それぞれの場合に「どこで落ち合うか」を決めておくことが、モノより先に必要です。
- 本人用の小型ライトとホイッスル
- 家族の連絡先を書いたメモ(スマホがない前提で紙に)
- 公衆電話の使い方の練習(10円玉を数枚持たせる)
- 防災ずきん・ヘルメット(学校の指定がなければ折りたたみタイプ)
用意してみて分かった、リストに載っていない注意点
重さの上限を先に決める
リストどおりに詰めると、たいてい持てない重さになります。子どもを抱っこして走れる重さは、大人でも背中に10kg程度が限界です。詰め終わったら、実際に背負って階段を上り下りしてみてください。重ければ、水を減らすのではなく、道具の重複を減らします。
置き場所は玄関か寝室
押し入れの奥にしまい込むと、地震のときに取り出せません。夜中の地震を想定するなら寝室、日中を想定するなら玄関。迷ったら玄関に置き、寝室にはライトとスリッパだけ置く、という分け方が現実的です。
賞味期限は「防災の日」に確認する
9月1日と3月11日など、年に2回チェックする日を決めてしまうのが続けるコツです。カレンダーやスマホのリマインダーに繰り返し予定として入れておきます。
子どもと一緒に中身を見る
親だけが中身を知っている防災リュックは、子どもにとってはただの荷物です。一度中身を全部出して、これは何のためのものかを説明しておくと、実際の場面で子ども自身が動けます。ライトのスイッチを押す練習だけでもやっておく価値があります。
よくある質問
市販の防災セットを買うのと、自分でそろえるのはどちらがいいですか
最初の1つは市販セットで問題ありません。ゼロから考えると結局そろわないためです。ただし市販セットは大人1人向けの構成が多いので、買ったあとに「子ども用ポーチ」を自分で足す、という使い方が現実的です。
何日分を用意すればいいですか
国や自治体の案内では家庭内備蓄は3日分から1週間分が目安とされています。持ち出すリュックには1日分、家に置く備蓄で残りをまかなう、という配分にすると無理がありません。
子どもが2人以上いる場合は
共通のものは1セットにまとめ、子ども専用ポーチだけ人数分作ります。おやつやおもちゃを共有にすると、避難所で取り合いになります。ここは分けたほうが親が楽です。
まとめ
子どもがいる家庭の防災リュックで大事なのは、点数の多さではなく、暗さ・トイレ・退屈という3つの困りごとに手が届くかどうかです。まずはライト、携帯トイレ、モバイルバッテリーの3つから見直してみてください。
防災の準備は、一度作って終わりではありません。子どもの年齢が変われば必要なものも変わります。年に2回、中身を出して家族で確認する時間を作ることが、いちばん効く備えです。
※この記事は一般的な防災情報をもとにまとめたものです。お住まいの地域の想定災害やハザードマップは、各自治体の公式情報をあわせてご確認ください。


